一乗寺下り松と八大神社|宮本武蔵と吉岡一門の決闘の地・今の松は5代目・行き方

公開 最終確認:2026年10月7日

八大神社にまつられている一乗寺下り松の古木(2014年3月撮影)
八大神社にまつられている「下り松古木」(2014年3月撮影)

この記事のポイント(2026年10月7日確認)

  • 一乗寺下り松は、宮本武蔵と吉岡一門の決闘の地と伝わる場所です(慶長9年=1604年、諸説あり)。
  • 今の松は5代目(2014年12月植樹)。初代の古木は八大神社に御神木としてまつられています。
  • 八大神社には宮本武蔵の像があります。詩仙堂・圓光寺など紅葉の名所もすぐ近くです。

ラーメン街で知られる京都・一乗寺。その東の山すそに、剣豪・宮本武蔵の伝説が残る「一乗寺下り松(さがりまつ)」があります。

いいね京都では、テレビ朝日のドラマ『宮本武蔵』(木村拓哉さん主演、2014年3月15・16日放送)にあわせて、2014年3月にこの地を記事にしました。そのときの写真と、2026年に確かめた最新情報をまとめます。

一乗寺下り松とは:武蔵と吉岡一門の決闘の地

一乗寺下り松は、白川通の「下り松」交差点の近くにある松です。松の前で道が分かれ、北へ行くと白鳥越え、東へ行くと今道越えになります。昔から道しるべになった場所です。

八大神社によると、慶長9年(1604年)、ここで剣聖・宮本武蔵が吉岡一門と決闘しました。武蔵は決闘の前に八大神社にお参りしたとも伝えられています。

松のそばには「宮本吉岡決闘之地」の石碑があります。大正10年(1921年)に剣士の堀正平氏が自ら書き、刻んで建てたものです(八大神社)。

決闘の話は「諸説あり」

この決闘は有名ですが、記録によって内容が違います。

『小倉碑文』
(1654年)
吉岡亦七郎と、洛外の下り松あたりで会ったと書かれています。
『武公伝』吉岡又七郎と「一乘寺村藪里」の下り松で勝負したとあります。
『五輪書』武蔵自身の本。「21歳で都へ上り、天下の兵法者と何度も勝負して全部勝った」とだけあり、吉岡の名前や年は出てきません。
『吉岡伝』など引き分け、または吉岡の勝ちとする話を伝えています。下り松の話は出てきません。

吉川英治の小説『宮本武蔵』では、吉岡方の代表は少年の源次郎で、相手は約70人と描かれています。武蔵が八大神社で祈ろうとしてやめる名場面もあります。これらは小説の描写で、史実とは分けて楽しむのがよいでしょう。

今の下り松は5代目:初代の古木は八大神社に

八大神社の公式サイトによると、下り松は何度も植え替えられてきました。

  • 初代:昭和20年(1945年)まで今の場所にあり、その後、御神木として八大神社の境内へ移されました。
  • 2代目・3代目:2代目は修学院離宮から移植。3代目は昭和56年ごろ、松くい虫で枯れました。
  • 4代目:昭和57年(1982年)1月に、氏子の奉納で植えられました。
  • 5代目:2014年に4代目の3分の1ほどが枯れ、同じ年の12月に植えられました。これが今の松です。

いいね京都が訪ねた2014年3月は、まだ4代目の松でした。その年のうちに5代目へ代わったことになります。

※旅行サイトやWikipediaには「4代目」と書かれたものがありますが、2014年の植え替え前の情報です。

八大神社:宮本武蔵の像と下り松の古木

八大神社の宮本武蔵像(2014年3月撮影)
八大神社の宮本武蔵像(2014年3月撮影)

下り松から約200mの八大神社は、武蔵ゆかりの神社です。「北天王」「北の祇園」とも呼ばれます。

  • 宮本武蔵像:決闘から400年を記念して、2002年10月に建てられたブロンズ像です。決闘のときの21歳の若い武蔵をイメージしています。
  • 下り松古木:初代の松の一部が、本殿の西側に御神木としてまつられています。しめ縄は毎年、5月の大祭とお正月の前に新しくされます。
名前八大神社(はちだいじんじゃ)
住所京都市左京区一乗寺松原町1
祭神素盞嗚命・稲田姫命・八王子命
参拝終日可能
御朱印・授与品は9:00〜17:00
電話075-781-9076(9:00〜17:00)

※八大神社公式サイトより。武蔵にちなんだお守りや、「宮本吉岡決闘之地」の印を押した御朱印もあります。

行き方:叡山電車「一乗寺駅」から徒歩10分

叡山電車「一乗寺駅」から八大神社まで徒歩10分
バス市バス5・北8系統、京都バス「一乗寺下り松町」から八大神社まで徒歩7分

※八大神社公式サイトより。

一乗寺駅のまわりは、ラーメン店が多く集まる「一乗寺ラーメン街」としても知られています。武蔵ゆかりの地をめぐったあとは、ラーメンで一休みするのもおすすめです。

周辺の紅葉スポット:詩仙堂・圓光寺・曼殊院

下り松のまわりは、京都でも指折りの紅葉の名所がそろう地域です。

八大神社三色紅葉は例年11月中旬〜23日ごろ。皇大神宮社の北側のもみじは11月下旬〜末ごろ
詩仙堂八大神社のすぐ近く。拝観9:00〜17:00、大人700円
圓光寺2026年秋の紅葉特別拝観:11月10日〜12月10日。日時指定の予約制で、10月20日9時から受付。大人1,500円
曼殊院門跡拝観9:00〜17:00、800円

※各寺社の公式サイトより(2026年10月7日確認)。秋の特別な案内が後から出ることがあります。

よくある質問

一乗寺下り松はどこにありますか?
京都市左京区一乗寺の、白川通の「下り松」交差点の近くです。八大神社の境内地で、神社から約200m離れています。叡山電車の一乗寺駅から歩いて行けます。
一乗寺下り松で何があったのですか?
慶長9年(1604年)、宮本武蔵が吉岡一門と決闘したと伝わります(八大神社)。ただし『五輪書』には年や相手の名前がなく、引き分けや吉岡の勝ちとする記録もあり、諸説あります。
今の下り松は何代目ですか?
5代目です。2014年に4代目の一部が枯れ、同じ年の12月に5代目が植えられました。初代の古木は、八大神社の本殿の西側に御神木としてまつられています(八大神社公式サイト)。
八大神社には何がありますか?
決闘から400年を記念して2002年10月に建てられた宮本武蔵のブロンズ像と、下り松の古木があります。素盞嗚命などをまつる神社で、「北の祇園」とも呼ばれます。
一乗寺下り松への行き方は?
八大神社へは、叡山電車の一乗寺駅から徒歩10分、市バス5・北8系統などの「一乗寺下り松町」から徒歩7分です(八大神社公式サイト)。
近くで紅葉が見られる場所はありますか?
詩仙堂、圓光寺、曼殊院などがあります。圓光寺は2026年11月10日〜12月10日に紅葉の特別拝観(日時指定の予約制、10月20日9時から受付)を行います。八大神社の三色紅葉も例年11月中旬〜23日ごろが見ごろです。

まとめ

一乗寺下り松は、宮本武蔵の伝説が残る京都の史跡です。今の松は5代目で、初代の古木と武蔵の像は八大神社で見られます。秋は詩仙堂や圓光寺の紅葉、一乗寺のラーメンとあわせて楽しんでください。

出典(2026年10月7日確認)

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